【改稿中 ファンタジー 異世界トリップ 王子 奴隷 魔法 いじめ 恋人以外と性行為 悪魔 ドロドロ 神々 魔女 】
異世界へ召喚された万梨亜は奴隷に堕ち、敵である美しい王子に溺愛され妃にされてしまう。愛し合うようになった二人に平穏はなく、膨大な魔力を秘めている彼女に魔王や神々、隣国の王の魔の手が迫る。
戸田万梨亜:普通のOLだったが、異世界にさらわれて奴隷にされる。魔力の石を持っている。 川崎マリア:万梨亜の親友だった。異……
奴隷という言葉がある。現代ではその言葉はタブーとされ、人間は生まれながらに平等であるという事になっているが、現実では名称……
万梨亜が館に来て数週間が過ぎ、背中の傷が治った頃、ジュリアスに隣の部屋へ連れて行かれた。そこは木のテーブルと椅子、小さな……
「やれやれ……最後まで解くつもりはなかったのに」 ジュリアスはそう言いながら、解けてしまった髪を再び後ろに纏めた。ジュリア……
次の日、ジュリアスは体調を崩した。万梨亜は初めて昼食を自分一人で作りジュリアスの所へ持っていった。ジュリアスは寝台で横に……
「一体どうなってるの、この森は……っ」 万梨亜はジュリアスの家がある森の中から脱出しようと、夜中に衛兵の目を盗んで家を抜け……
万梨亜は翌日、ジュリアスと一緒に上掛けをかぶって目覚めた。起き上がろうとして全身痛いのに気づき、昨晩何回もジュリアスに抱……
万梨亜はデュレイスの館の廊下を、一人で雑巾がけさせられていた。 ケニオンに帰ってきてからもう一ヶ月が経つ。デュレイスは奴隷……
兵士達は文句を言った。 「ヘレネー様ももっと美人を入れてくれたらいいのにな。こんな枯れ木みたいな醜い女、抱く気も起きねえよ……
ある日、ジュリアスがどこからか馬を調達してきた。王子様定番の白馬ではなく、真っ黒な強そうな感じのする馬だ。馬具も質素その……
勤めていた会社は一部上場企業だった、マリアの口添えで一般事務として雇ってもらえる事になったのだと、入社した時に上司である……
万梨亜はジュリアスの衣装の刺繍をしていた。ケニオンでもヘレネーに寝る時間を奪われて、彼女の衣装の縫製や刺繍をさせられてい……
ある日、花がとても美しく咲き乱れている場所で、ジュリアスが言った。 「万梨亜、このかすみ草と薔薇とどちらが美しいと思う?」……
ジュリアスは眠っていた自分に気づいた。窓から差し込む太陽の光が眩しく、視力が戻っている事がわかる。 「良かった。我が君、お……
どのように世界が作られているのかはわからないが、魔界にも太陽があり、月がある。星もある。次元が違うだけで皆同じものを見て……
万梨亜は小学生の頃の夢を見ていた。忘れようとしてもなかなか消えてくれない嫌なこの記憶は、昨日の事の様に鮮明に胸の痛みと共……
夕暮れ時、テーレマコスは村人達の畑を見回った後、自分の畑の草を取ったり成長具合を調べていた。遠くの神殿で時を告げる鐘の音……
万梨亜は鏡に映る映像から眼が離せなかった。 魔王ルキフェルが持っている秘宝中の秘宝である、あらゆる世界が見られるという魔法……
月日が過ぎ、冬至になろうとしていた。 魔界ではルキフェルが正妻を迎えるという情報が、物凄い勢いで魔族達の間に広まっていた。……
ディフィールでは騒動が沸き起こっていた。それはテーレマコスが意図せずに起こしてしまったものだった。彼は、テセウスを後宮に……
朝から万梨亜は胸が熱かった。 魔力の石が暴れまわっているようで平静を保つのに苦労する。相変わらず黄金の枷は万梨亜の足首につ……
万梨亜の魔力の石の変化によって、起こっていた天変地異は一旦終息を見せた。だが戦乱だけはケニオンを中心に相変わらず続いてい……
案の定、会社に行った万梨亜は、社員達にジュリオと婚約した事をもてはやされ、まだ見習い建築士の田淵は子犬のような目をきらき……
スッキリとして明るい株式会社バルダッサーレの応接室は、観葉植物や照明器具が適度な位置に配置されていて、とても感じが良い部……
翌日、万梨亜は初出勤にドキドキしながら、バルダッサーレの従業員達に挨拶をした。小さな会社なので従業員は万梨亜を含めて五人……
空き巣は近所に住む無職の中年男だった。一人暮らしの家を狙って空き巣を繰り返していたらしい。母の形見と預金が戻ってきた万梨……
ジュリオに化けていたジュリアスは本当の姿に戻って、一人、広いマンションのリビングのソファに腰掛けて洋酒を飲んでいた。 彼は……
「佐原さん、西さん」 万梨亜の声に、一瞬だけ佐原は驚いたようだがすぐに調子を取り戻し、妙に威圧的な態度で見下ろした。 「よう……
一人、野の花が咲き誇っている原っぱで、万梨亜は花を摘み続けている。明るい陽射しの下で幸福に似た思いを抱えて花かごに花を満……
「ひさしぶりだね、万梨亜。元気にしていたかね?」 まだ四十三歳になったばかりの健三は、相変わらず若々しい声で話しかけてくれ……
それから数週間が過ぎた。 朝、歯を磨こうとしたジュリオは、洗面台の鏡に映っている自分に違和感を持った。何かが違う。何かとて……
シャワーを浴びた後、万梨亜が自分の部屋のベッドに寝転ぶと、会社用の携帯がメール着信を告げていた。取ろうとした瞬間着信メロ……
大島玲ことデュレイスは、例の和室でヘレネーと話をしていた。離れにあるこの部屋はしんとしていて暗い。灯りは点いておらず、月……
万梨亜は、会社から徒歩でジュリオのマンションの前まで帰ってきた時、見覚えのある車が停まっているのを見つけた。白のシーマ、……
ズン……と貫かれ、万梨亜は息苦しさに浅い息を繰り返した。嫌だ、嫌だ、ジュリオ以外はもう嫌だ。ソファの上で万梨亜を横倒しに……
(助けてジュリオっ……) 「あっ……つ」 ジュリオを思った途端に左胸が熱くなり、万梨亜は自分の胸を押さえた。青い光は胸からほ……
新幹線の終点は名古屋だった。万梨亜はそこで新幹線を降りて駅前のホテルにチェックインした。もっと先に行きたかったが、残って……
いろいろ、普通では有り得ない事を体験していた万梨亜は、いきなりジュリアスが空間から出現しても驚かなかった。万梨亜が驚いて……
女性はマリアの手を離すと、係りが持ってきた皿の山から一枚の皿を手に取った。そしてずらりと並んでいるデザートから、りんごの……
「またお前か、万梨亜につきまとうのは止めてもらおうか」 つかつかと歩いてきたジュリオが、万梨亜を庇うように立ちはだかった。……
「この女は……、本来の自分に目覚めてしまいました」 「く……」 デュレイスは振りかざした拳を下に降ろした。自分に振り向かない……
ケニオンを中心とした戦火は小さくなりはしたが、依然として平和が訪れる気配は無い。各国はさまざまな取引をして戦争を終わらせ……
朝早く王宮へ行ったジュリアスが昼前にとても機嫌が悪い顔で帰ってきたため、万梨亜はどうしたものかと思っていた。理由を聞こう……
リーオはディフィールからみて北西に位置する小国である。その隣、つまりディフィールの真北にケニオンがあり、リーオとディフィ……
「何をそんなにぐったりしておるのだ?」 ジュリアスが言うように、万梨亜もテーレマコスが何だか疲れているのが気になった。夕飯……
リーオへ向かう馬車の中で、万梨亜は眠るまいと頑張っていた。馬車は質素なつくりだったが乗り心地はなかなかよく、百名ほどいる……
数日後、万梨亜達一行はリーオの王宮に着いた。訪問したのが同盟を結んでいるディフィール王国の第一王子であるジュリアスの后な……
万梨亜はクロエに向かって顔を横に振った。クロエも同意見でいてくれるようで、しっかりとうなずく。この男子禁制の神殿に、それ……
王宮の急使が来る前に、ジュリアスは朝の王宮の城門を潜っていた。鉢合わせした急使が慌てて内容を奏上するのを手を上げて制し、……
万梨亜が目覚めると、そこは水晶の壁で出来た冷たい感じのする部屋だった。地上では考えられないような豪奢な装飾が施された壁に……
「リーオはどうなっている?」 「わかっておいでのくせに。オプシアーがうまくやっておりますわ」 杯を手に椅子にもたれているデュ……
晴れの日が多い天上界に珍しく雨が降っていた。水の神のデキウスが生まれるまではずっと晴れの日が続いていたのだが、彼が生まれ……
波打つ銀髪といい、青い目といい、神がかり的な美しさといい、どう見てもジュリアスだ。 「王……じゃなかった、ジュリアスは何故……
テーレマコスはジュリアスから前もって説明を受け予期していたとはいえ、主人であるジュリアスが突然倒れて目の前で青い石になっ……
万梨亜は、ソロンに背後から抱きかかえられて眠っていた。執拗なソロンの愛撫にくたくたになっている彼女は深い眠りに入っていて……
ソロンの神殿の森のはるか後方の、天上界でも奥まった山の上にテイロンの神殿はあった。しかも山の裾から仰ぐ事はできず、絶えず……
王妃マリアを人質によこせばディフィールへの侵攻を止めるという、ケニオンの恫喝そのものと思えるデュレイスの書簡がディフィー……
「今、なんと申されました?」 テセウスの聞き返しにソロンは涼しげに微笑む。 「王妃マリアをケニオンに遣るべきと言った」 「馬鹿……
覚えのある野原と木陰に、万梨亜はジュリアスに逢える夢の中に居るのだと気付き、あたりをきょろきょろと見回した。相変わらず春……
ジュリアスは夢の中でたゆっていたのに、妙にまぶしく光り輝くものが降りてきたため覚醒せざるを得なくなった。石となったジュリ……
テーレマコスは、深夜にまた淫魔のルシカの来訪を受けていた。書記としてのさまざまな雑務を終えて、眠ろうかとペンを置いた途端……
その部屋は、天上界の神々の神殿には劣るもの、ディフィールの王宮よりもはるかに豪奢な宝石で彩られた美しい部屋だった。目覚め……
地下牢は、ソロンの精神を何故か落ち着かせた。不可思議な話だが暗闇はソロンを安心させるものがある。あの誰も訪れない封印され……
マリアが居る離宮は王宮から一時間ほどかかる距離にある。定められている緊急時以外は転移魔法が禁じられている為、万梨亜は馬に……
テーレマコスは、魔界のルシカの家でもんもんとして暮らしていた。ディフィールやケニオンの状況が知りたいのに、まったく聞こえ……
「マリアを見かけないけれど、どうしているの?」 「万梨亜様が気にかける必要はございません。きちんと仕事をしておりますわ」 万……
「本当にこの世から消し去りたい女子じゃな」 ヘレネーは美しい裸体を惜しげもなく晒しながら、魔術師のキュティーレに酒を注がせ……
「マリア!」 「おのれ……役立たずが邪魔をしおって」 デュレイスがマリアの侍女服の襟首を掴んで引き剥がそうとしたが、マリアは……
囚人の塔の一番最下層に近い部分では、ソロンの声が突然途絶えたので、戸惑う囚人達にメテウスが説明しているところだった。 「死……
デュレイスが言った。 「何故我らを屠らぬ。今ならばお前は王になれるのだぞ」 「王になど興味は無い」 「王になれば、お前の言う平……
ジュリアスが解き放った囚人の塔の囚人達は、ケニオンにとって解放されては都合が悪くなる者達ばかりであった。裏を返すと彼らが……
ある気持ちのいい朝、ニケはシャンテに呼ばれて食堂に入った。主人のジュリアスがまだ来ていなかった事にほっとして、配膳をする……
万梨亜は美しい花束をマリアに手渡せないまま、王妃の部屋から離れた。 「王妃様に嫌われているのに、何故いらしたのかしら?」 「……
ケニオン王宮は万梨亜が去った頃より、一層殺伐としていた。他国との同盟などの決裂、国内での反乱、王宮内の貴族や軍の要人の腐……
最近の魔界はいまだかつて無い程、気がざわついている。もともと落ち着いているとは言いがたい世界なのに、数多くいる魔族達の私……
ケニオンが国境を越えて攻めてきたという報告が入ったのは、ソロンが生まれてから数日後の深夜だった。万梨亜と共に寝台に伏して……
エウレシスが率いる軍は、ファレの隣町のフェードラにある小高い丘の上で野営をしていた。前回のリーオでの戦闘で負った傷はまだ……
ケニオンの王宮の中でも、一番贅が尽くされている王の間。普通なら国王デュレイスがいる場所にヘレネーの父であるリクルグス将軍……
デュレイスは一週間の記憶が飛び、いきなりディフィールを侵攻している自分に目覚めて驚愕していた。ケニオンでの記憶の最後は、……
天上界にある主神テイロンの神殿は、相変わらず眩しい光に包まれて厳かな雰囲気が漂っていた。カリストは天上界へ着くなりここへ……
現れたルキフェルに万梨亜は恐ろしいものを感じた。前から恐ろしいとは思っていた。魔族の王というその言葉だけでも禍々しいのに……
「それほど父が憎いかそなたは」 ジュリアスはゆっくりと剣を持ち直した。ルキフェルが何かを言おうとする前にジュリアスは続ける……
長い黒髪を掴む手に身体を引きずり上げられ、その痛みで万梨亜は失神状態から目覚めた。 「どうだ万梨亜。我に加担すればジュリア……
万梨亜は冷たい水を全身に感じながら、再び意識を戻した。何故かルキフェルから解放されて見知らぬ場所にいた。洞窟だろうか、一……
水の球の中に万梨亜は突然入れられた。当然そんな事をするのはジュリアスで、蹴破ろうとする万梨亜にジュリアスは振り返らないま……
万梨亜の身体から青い光が放射され、ルキフェルの魔力が弾かれた。青い炎になった光は水の膜すらも突き抜け辺り一面に広がる。ル……
母は、美しく儚げな女人であった事をおぼろげに覚えている。 一番記憶に残っている母は、国王の居ない夜に訪れた主神テイロンに寵……